うちのじいちゃんは土葬だった。 ITかあさん

ITかあさん

うちのじいちゃんは土葬だった。

いきなりですが、10年前に他界したうちのじいちゃんは土葬だ。
茨城県の旧里美村っていうところがあるんですが、近所の山に木の棺ごと埋めた。

これを旦那に話したら、とにかく驚いて驚いて、

『それは埋葬ではなく 遺棄だ!』

と興奮していた。

え?そうなのかな・・・と思い返す。

決して遺棄はしていない。ちゃんと死亡診断書があったし、役所に届けたし。何よりじいちゃんは交通事故で亡くなったので、そこには警察の介入したので遺棄には当然ならない。

う~ん、その旧里美村がそういう風習だったのかどうかは知らないけどね。

それよりさらに5年ほど前にばあちゃんが亡くなった時も土葬だった。

だから、私の中で死んだら棺ごと土に埋葬するのが当たり前だと思っていた。

で、その里美村の何軒かの家の墓がまとめてはいってる山があるんですが、そこでは一人あたりもれなく墓がついてくる。

ちょっと言い方が不謹慎かもしれないけれど、燃やさないので場所をとるわけです。棺ごと埋めているので骨壷も当然ない。

先日の大地震で福島との県境に程近い旧里美村も揺れはそうとうなものだったらしく、墓石が全部倒れたと実家の父が言っていた。

『いや~、何個か元に戻したけど、全部は無理だったわ~。』

『墓石自分で戻せるんかい!?』

と思ったそこのあなた。

墓石と言っても、東京都内一等地の墓石と一緒にしないほうがいいです。墓石と言っても石?岩?のようなものに文字が彫ってあるだけです。

墓石があるのは先祖の中でもちょっとえらい?人だけで、他の一族は

『棒だけ』

です。

アイスの棒ではないですが、なんと言うか、高さ1Mほどの木のくいを打ちつけてあるだけです。

うちの実家一族の墓エリアみたいなのがあるんですが、そこには合計10個の墓石と棒が並んでいます。
棒しか立ててもらえない人は、線香を供えるところがないので、土に線香とお花を立てます。
正直いうとそろそろ手狭になりつつある実家の墓エリアなのですが、おそらく手狭になったら
まあ山なので木を切り倒して拡張するんだと思います。

『葬式やったのか?葬儀屋入ってないんじゃないか?』

といわれたのですが、まだ当時子供だったので葬儀屋が介入したかどうかまでは知りません。

ただ、ふつ~~~~~~の葬式だったと思います。祭壇があって、棺があって、和尚様がきて、お経も読みます。

ただ違ったのが、一通り葬儀が終わると一族の男性陣が棺を神輿のように担いで、近所の『墓エリア』に持っていき、

一族全員で棺が納まる大きさの穴を掘ります。

深さは1M50 ほど彫っていたはず。そうとう彫るのが大変そうでしたから。

この話を旦那にした時、『ぜったいやばい、おかしい!!違法だ!』

といわれたのですが、違法ではないはずです。自治体によって土葬は禁止されているのですが、警察介入してまで死体遺棄ということはないでしょう。

土葬が当たり前で育った私は、死体を燃やすことのほうが恐ろしく感じますが・・・。

自然に土に還すという意味では一番利に適っているかと思いますが、最大のデメリットは

『骨壷がない』

ということ。つまり、

『墓の移動ができない』

という最悪な結末が・・・

うちの父が墓と家を含めて相続したものの、茨城の墓には入りたくないから墓を移動したいと考えているようで。
骨壷ないので、移動がひっじょ~~に困難なのです。

まだこの年で自分の埋葬方法を考えるのはあれですが、火葬はいやだな~と思ったりします。

もしかしたら、私の実家が変わっていただけなので、旧里美地区の方みなさんが土葬をしているわけではないと思います。

ちなみに日本では全体の1%は土葬の地域があるそうです。

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